オンライン展示会はBtoBマーケティングでも注目され、新型コロナ収束後も各業界でオフライン展示会と併用されていくとみられています。
しかし、対面での呼び込みができず、オフラインのイベントのような開催中の集客は難しいのが現状です。また、自社開催の場合は自社単独で集客する必要があります。
そこで、イベント開催前にいかに自社に興味を持ってもらうか、事前の集客が重要になります。オンライン展示会の効果的な集客方法にはどんなものがあるか、成功のポイントとあわせてご紹介します。
目次
2集客方法
4まとめ
オンライン展示会(バーチャル展示会)とはWeb上で開催されるイベントを指し、コロナ禍を背景にプロモーションに活用する企業が増えています。
リアルの展示会と違って場所や時間の制約を受けず、PCやスマホで手軽に参加でき、VRや3Dコンテンツなどを使えばリアル展示会に参加しているかのような立体感のある特別な体験を提供できます。
自社ブースでの商品・サービスの紹介に加え、ウェビナーや講演会の開催やオンライン商談も可能です。オンライン名刺交換やチャットでの質疑応答、オンライン会議ツールなどを駆使して訪問客にアプローチすることもできます。
訪問客の滞在時間やコンテンツごとの関心度の高さなどのデータがWeb上に残るので、オフラインでは把握が難しい訪問客の行動履歴を詳細に把握し、マーケティング施策に活用できる点もメリットです。
オンライン展示会の集客は「イベントの開催前に参加者を集める」と「イベントの開催中に訪問客を集める」という二段階に分けられます。
オフラインの展示会の集客では、開催前には口コミやチラシのポスティング、開催中はブースをまわる参加者への直接の呼び込みやノベルティの配布で集客を行えます。
一方、オンライン展示会ではプッシュ型の営業が難しく、商談や成約につながるチャットやWebミーティングは両者の同意があってはじめて成り立ちます。
そのため、イベント開催前の段階でいかに自社に興味を持ってもらうかの工夫が必要になります。
前述の通り、オンライン展示会ではその場での集客が難しいので入念な事前準備が重要です。
SNSやWeb広告の活用など、デジタルコンテンツならではの集客方法を中心に、マーケティング担当者がおさえておきたい10通りの集客方法をご紹介します。
自社の「お知らせ」や「ニュース」のページで告知する方法です。公式ホームページに特設ページを開設し、トップページの「お知らせ」や「新着情報」から飛べるように設定します。
公式ホームページを訪れるユーザーはもともと関心度が高く、「オンライン展示会」「バーチャル展示会」の情報を目にすればクリックする率も高いと考えられます。
「お知らせ」ページ以外では、トップページの上部や下部などの目立つところやブログ記事の読み終わりの部分に告知用のバナーを設定したり、告知ページへのURLリンクを貼るなどすると、おすすめイベントであることがわかりやすく、見落としも防げるでしょう。
オンラインでは開催当日の会場での呼び込みが難しいので、事前にオンラインセミナー(ウェビナー)を開催するとよいでしょう。
オンラインセミナーは説明会の役割を果たします。ここで取引先企業や顧客の悩みや疑問を解消し、詳しい説明はオンライン展示会で、という流れを作れば集客に効果的です。
オンラインセミナーの最後に展示会の告知をすれば、開催日時や参加方法を直接説明できて参加へのハードルが下がるでしょう。
さまざまなオンラインイベントやセミナーなどの情報を集めたポータルサイトに情報を掲載する方法もあります。
ユーザー層や機能はポータルサイトごとに異なりますが、もともとオンラインイベントに興味があり、参加する意欲の高いユーザーが閲覧しているので興味・関心のある分野であれば集客につながりやすいでしょう。
初めて開催するときにはテスト的に複数のポータルサイトに情報を掲載し、サイトごとに集客効果を検証するのがおすすめです。まずは無料で掲載できるサイトを利用し、様子を見て相性の良いサイトを絞り込み、有料に切り替えて利用しても良いでしょう。
SNSでの告知は、コストをおさえながら幅広い層に向けて情報を拡散できる点が魅力です。
自社の公式アカウントでシェアしても良いですが、BtoBのオンラインイベントの場合は企業アカウントのみでの発信だと反応が薄いかもしれません。
自社ブランドや商品の知名度が高くない場合は、社長や社員の個人SNSアカウントからもイベント告知の情報をシェアすると良いでしょう。イベントの登壇者がみずから情報拡散することで注目度と話題性が高まります。
SNS広告にはTwittter広告、Facebook広告、Youtube広告、LINE広告、LinkedIn広告などがあり、SNSごとに特性やユーザー層が異なります。
SNS広告でよく用いられる動画広告は、幅広く多くの人に一気に認知してもらえる点がメリットですが、テレビCMを流すことに比べると圧倒的にコストをおさえられます。
SNSでは投稿した内容への「いいね!」の数や閲覧者数などから反響を把握でき、広告を出す際にもデータをもとに効果測定が可能です。思うように反響が得られなかった点を改善するなど、次回開催時の集客にいかせます。
Web広告への出稿はSNS広告と同様、地理的な制約にとらわれずに幅広く集客できるというオンライン展示会のメリットを活かせます。
ここでは、Web広告のなかでもよく使われるリスティング広告(検索連動型広告)、ディスプレイ広告、動画広告についてご紹介します。どのWeb広告に出稿するかは自社のターゲットにあわせて検討しましょう。
GoogleやYahoo!の検索エンジンでキーワードを入力すると検索結果の上部か下部のいずれかに表示される広告です。表示される広告が検索キーワードに応じて変わるので「検索連動型広告」とも呼ばれます。
リスティング広告の成否は「会社名+展示会」「業界名+展示会」といったキーワード設定にかかっています。オンライン展示会に参加する意思のある潜在顧客が、具体的にどのようなキーワードでイベント情報を検索しているか予測しなければなりません。
自社の会社名や商品・サービスに関連する検索キーワードに対して広告を出稿できます。また、ターゲット像を明確にして広告を出稿・運用していきましょう。
ディスプレイ広告はさまざまなWebサイトやアプリの広告枠に表示され、画像、動画、テキスト広告などが設定できます。ユーザーの目に留まりやすいのがメリットです。
先述のリスティング広告と異なり、ターゲットの年齢や性別、Webサイトの訪問履歴などの情報をもとに表示される広告が変わります。特定のキーワードに応じて表示される広告ではないので、潜在顧客に幅広くアプローチできます。
比較的短い動画タイプの広告を制作し、おもにYouTube、Instagram、TwitterなどのSNSに流す方法です。
動画広告は静止画像やテキストのみの広告と異なり、動きや音があることで記憶に残りやすく、短時間に多くの情報量を伝えられる点でも訴求力が高いと言われます。
近年のYouTubeユーザーの増加から、ターゲットとなる企業の担当者がYouTube世代の場合は特に有効です。ターゲットが他のSNSを利用している場合でも、動画広告にウェビナーの登壇者が出演すればより注目度が高まるでしょう。
オンライン展示会の告知を各種プレスリリースで配信する方法です。公式ホームページへの掲載やメルマガ配信に比べるとコストはかかりますが、各メディアが情報を引用して再配信してくれれば、結果的に低コストで複数のメディアに告知情報が掲載される可能性があります。
より費用対効果を高めるには、「業界初のオンライン展示会」「新製品をバーチャルでお披露目」「当日のウェビナーに著名人が登壇」など話題性の高いトピックを意識し、メディアが興味を持って取り上げるであろう内容を備える必要があります。
既存の顧客に対して展示会に出展する旨を案内する方法です。集客のターゲットとなる企業や担当者がWebやSNSであまり積極的に情報収集をしていない場合、Webによる集客施策ではじゅうぶんな効果が出ません。
電子メールと異なり、招待状DMやFAX送信には通信費用がかかります。展示会のテーマに興味を持ちそうな既存顧客にターゲットを絞り込んで送付すれば費用対効果を高められるでしょう。
DMやFAXには自社ブースの内容や展示予定の商品・サービスについて記載します。来場者特典などのイニシアチブを付けることも効果的です。マンパワーが足りない場合は各種ダイレクトメールサービスを利用しても良いでしょう。
SNSが浸透しきっていない世代に向けたイベントやビジネスをテーマとするセミナーではメルマガ配信での集客も効果的です。
過去に取引や名刺交換をしたことがある顧客を対象に、メルマガを配信して告知します。件名に「オンライン展示会の開催」などと記載し、開催の1ヶ月前・半月前・1週間前と何度かに分けて配信すればリマインドになり、より確実に申し込みに誘導できるでしょう。
メルマガ配信は自社の顧客リストから休眠顧客にもアプローチでき、新たな取引のきっかけを作れます。オンラインの手軽さから参加へのハードルが下がるので、低コストで見込み顧客の開拓が可能です。
参加してくれた顧客へは、開催後にお礼メールを送り、商談につなげましょう。
すでに取引や名刺交換をしている顧客に対して、営業担当者が紹介する方法です。直接の会話のなかで紹介することで、展示物となる商品やサービスの魅力をより的確に伝えられます。
ただし、基本的に新規顧客の集客にはつながりません。集客施策とするには展示会の目的にあわせて検討しましょう。
オンライン展示会の集客を成功させるためのおもなポイントは次の通りです。
目的を明確化して集客の手法のなかから配信媒体を精査し、計画的な集客を行いましょう。
場所や日時の自由度が高いことをいかして、ターゲットのライフスタイルを考慮した開催日時を設定しましょう。
参加申し込みの入力項目が多かったり、手続きが煩雑だったりすると、参加までのハードルを高めてしまいます。オンラインならではの手軽さを重視しましょう。
参加者に向けて事後アンケートを実施します。アンケートもWebで行うことで回答者の負担を減らしつつ、データ収集をしやすくなります。次につなげるため、Web広告などの効果測定と並行して行いましょう。
競合他社のWebサイトの「お知らせ」やSNS投稿をチェックするほか、PR TIMESなどのプレスリリースサイトで競合他社名を検索したり、検索エンジンのニュース検索機能で競合他社名を検索するなどして、どのような集客施策がとられているかを把握します。関連キーワードでの広告出稿があるかどうかもチェックして参考にしましょう。
オンラインイベントや展示会の開催の基礎については、こちらの資料もお役立ていただけます。
開催メリットや市場動向、リアル展示会との比較や併用方法まで解説しております。
オンライン展示会の集客では、オフラインのように当日、対面での呼び込みができないので、参加者を集めるための開催前の告知が重要になります。
オンライン展示会はリアル開催に比べて開催費用をおさえることができ、その分、集客のための告知やPRにコストをかけられます。
オフライン・オンラインそれぞれの手法で相互にデメリットを補いつつ、自社のターゲット層や出展コンテンツの特性にあわせて費用対効果の高い方法を選びましょう。
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